得意とすることを「18番」とか「おはこ」といいますが、なぜそのように言われているのか語源を調べてみました。
歌舞伎で、初代市川團十郎(1675年襲名)・二代目團十郎・四代目團十郎がそれぞれ得意としていた荒事の演目18種を七代目市川團十郎が1832年に定められ「歌舞伎十八番」と呼んだ。ここから、得意とする芸という意味で広く用いられるようになった。
なぜ18という数になったのかについては、歌舞伎界では特別の演目を十八番とよんでいた説、「十八界」「十八般」のごとき総称・代表の意による説、荒事の主人公の年齢との関係の説など、複数の説があるが、どの説が正しいのかは明らかではない。
選ばれた18種は、『勧進帳』、『不破』、『鳴神』、『暫』、『不動』、『嫐』、『象引』、『助六』、『押戻』、『外郎売』、『矢の根』、『関羽』、『景清』、『七つ面』、『毛抜』、『解脱』、『蛇柳』、『鎌髭』である
江戸時代では、高価な書画や茶器などを丁重に箱に入れて、「真作である」ことを示す鑑定者の署名である「箱書き」を添えたことから「本物の芸であると認定された」という意味で、「おはこ」と言うようになった。
野球のエース背番号が「18」というのも歌舞伎から取り入れられたのでしょうね。
左:初代「市川団十郎」、右、市川家家紋